設立にあたって
目の前に大豆畑が広がっていても、その大豆で作られたお味噌はなかなか購入できません。
行く手に植林された山々がそびえていても、その山から出された木材で作られた住宅は多くありません。
本来、生命維持に欠かせない食や住に関連する資源やその産地は、日本にとってとても重要な地域だと思います。これらは生命維持産業として、生産者から流通、最終マーケットまで含めて、捉えなおす時代にあるのではないでしょうか。これが事業を始めるにいたった問題意識です。
疲弊が伝えられることの多い農山漁村ですが、目を向けてみると素晴らしい資源がたくさんあります。そうした地域にある資源を活かしエネルギーいっぱいに取り組んでいる人々のビジネスは、第1次産業の枠組みに収まらずに都市と農村の交流を促し、企業との協働事業を推進しソーシャルビジネス・コミュニティビジネスと呼ばれ全国的に注目を集めるようになりました。
足元にある地域資源を活かし新しい流通で再編する可能性を探りたい、そしてそれを農山漁村サイドだけでなく農村と都市をつなぎ多様なセクターの担い手により実現したいと考え、会社を設立いたしました。
こうした都市と農村の生命維持産業の循環により、知らず知らずのうちに途上国の貧困や戦争に加担するということのない、しなやかで優しい日本経済を創ることができると信じて。
会社概要
社名 | 株式会社地域資源バンクNIU |
所在地 | 〒519-2211 三重県多気郡多気町丹生1718-1 TEL・FAX:0598-49-4800 E-mail:niu-info■ma.mctv.ne.jp(■を@に変更して、送信してください) |
設立 | 2010年6月1日 |
資本金 | 250万円 |
代表取締役 | 西井勢津子 |
事業内容 |
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事業実績 |
委託事業
専門家・講師派遣
共同研究
共同開発
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役員紹介
代表取締役 西井勢津子
人と物語を創りませんか?会議室を飛び出して
農山漁村は、豊かな資源と潜在的な可能性にあふれています。自然資源のみならず、自然と共に生きてきた先人の知恵と経験、集落を維持管理する営みと絆は、現代の会社経営における人づくりや商品開発にも共通する重要な機能と考えています。農村の多面的機能や地域資源への関心が高まるなか、転換を図る地域と企業のコーディネーターとして、私たちは“あいだ”を繋ぎ続けます。
プロフィール
NPOバンク「コミュニティ・ユース・バンクmomo」の立ち上げから、2010年まで副代表理事として主に融資業務を担当する。特定非営利活動法人起業支援ネット(名古屋)に4年間勤務。事業推進局長として、主にコミュニティビジネスの起業支援、中間支援者育成事業に携わる。農山村の仕事おこし、農山漁村コーディネーター兼中間支援事業を志し、2010年6月多気町丹生にて空き家を借りて起業、家族で移住した。
三重大学産学官連携アドバイザー、三重県三重県農林水産部農業戦略課「地域活性化プランスタートアッププラン推進検討会議委員、三重県指定特定非営利活動法人審査委員など
取締役兼CTO 西井匠 博士(体育学)
歩くより早く、遠くへ。でも車よりはゆっくりと。
近代的な交通手段の発達により、人類の移動はとても効率的なものになりました。ところが、あまりに速すぎるスピードは、五感に訴えるものを感じることが難しくなってしまいました。移りゆく木々の緑色、肌をなでる風の温度、あの家の角に咲くキンモクセイの香り・・・自転車なら慌ただしい日常を、ふとした瞬間にゆったりとしたものへ変化させてくれます。しかも継続することで健康にも効果的です。こんな身近で最高の健康器具を、皆さんと分かち合うために活動しています。
プロフィール
1973年生まれ。博士(体育学)。中京大学・生命システム工学部、国立長寿医療センター研究所・医療工学研究部、三重大学・社会連携研究センターでの研究活動を経て、現職。専門分野は運動生理学とスポーツバイオメカニクス。特に自転車と健康をテーマとした研究に従事。最近では中京大学工学部・感性工学研究室に師事し、人間の内面的な分析にも取り組んでいる。
一方でマウンテンバイク日本代表チームのヘッドコーチを務めるなど、競技の最前線でも活躍中。過去には北京オリンピック(2008)ではマウンテンバイクチームの監督を、第1回ユースオリンピック(2010シンガポール)と第2回ユースオリンピック(2014南京)では自転車日本代表チームの総監督を務めた。
自転車を科学者として、競技者として、また指導者として知る根っからの自転車好き。
NIUの歩み
NIUの歩みを、コミュニティビジネスの発展段階※になぞらえました。特に、移住起業型のコミュニティビジネスにおいて、「想い醸成期」と「共同学習期」は、ミッションを認知していただいたり、地域の人々との関わり合いを深めていく重要な時間でした。
※コミュニティビジネスの発展段階とは
100件におよぶコミュニティビジネスの事例を調査・分析することから明らかになった、コミュニティビジネスが発展していくためのプロセスのこと(©NPO法人起業支援ネット)
- 想い醸成期~想いを言葉に~…「三重の百人対談」
- 共同学習期~地域を学ぶ~…「まち歩き」
- 社会実験期~コミュニティ運営~…「日替わりシェフキッチン サラダボール」
- 社会実験期~地域資源プロデュース事業へ~…「自転車のまちプロジェクト」