農業で食う。かきうち農園を訪ねて

三重県南部地域における漁業や柑橘栽培の歴史は古く、今なお、地域の基幹産業であり続けています。しかし現況は、農家の高齢化に加え、若者世代の担い手不足が深刻だと聞きます。そこで今回、現場の実態を知るべく、若手スタッフが活躍するかきうち農園さんを訪ねました。

 

所は、熊野古道に代表される史跡・景勝地の多い、三重県御浜町。人口は9153名(2015年8月現在)、海に面した温暖な中山間地域です。「年中みかんのとれるまち」として、甘夏、セミノール、デコポン、早生、伊予柑など、多種多様なみかんを栽培しています。

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お忙しい中、現場を案内して下さったのは、株式会社かきうち農園 代表取締役の垣内清明さん。

垣内さんは、京都で10年間のサラリーマン生活をしていたものの、ご実家のみかん農家を継ぐ形でUターンされました。最初はお母さんに栽培を学ぶところからはじまったという農園。規模が大きくなるにつれ、組織をしっかり作ることが大事だと、2011年3月株式会社化します。現在は、東京ドーム2個分の面積の農園でみかん栽培を行っています。

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「みかん栽培は子育てと同じ。みかんはしゃべらんけど、表情があるからわかる。作物に寄り添う姿勢が大事」と語る垣内さん。

もぎたてのみかん、本物の味にこだわり、全国発送はもちろんのこと、デパートに出店するなどして、販路を拡大しています。

試行錯誤を重ねた15年はあっという間だったという垣内さん。現在、7名のスタッフとみかんに向き合う日々です。大学を卒業したばかりという新入社員もいます。忙しい時は猫の手も借りたいほど、の現場作業。人材育成の重要性を訴える垣内さんは、栽培だけではなく、出荷や販売・・・どの仕事もチャレンジさせているといいます。学生のインターンの受け入れも行い、様々な経験の場を提供されています。

「「物怖じせずやってみよう」という姿勢が大事。要領の良しあし以上に、一生懸命働く姿勢は伝わる。」

と、スタッフに対しても厳しくも温かいまなざしを向けます。

最近は、海外にも販路を広げるかきうち農園。

「田舎に必要なものは、希望や誇り。この田舎からでも、世界に羽ばたき、戦っていける企業でありたい。農業が他産業にひけを取らないような、あこがれの職業になるべきやと思う。」と言葉に力がこもります。

 

現場に脈々とながれる、地域への熱い想い。様々な地域の現状はありながら、人手不足と対応策という単純な構造ではなく、「みかんやスタッフ一人ひとりに丁寧に向き合う」垣内さんの積み重ねが、確かに根付いている気がしました。

貴重な時間をいただいて、ありがとうございました。

かきうち農園さんのHPはこちら

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