使われていない山があるからマウンテンバイクに開放したい、廃校の一角をサイクリストが寄るにぎわい施設にしたい、そんなご相談を多々いただきます。しかし、場所を作っただけでは集客効果は一瞬です。大事なのは、そのフィールドを楽しんでくれるコミュニティづくりと、継続できるソフトの提供です。その中でもコアになるのが、ライフステージにあった設計です。補助輪外しから始まった自転車ライフが、友達と遊ぶための道具になり、やがて通学・通勤の足になっていくように、ライフステージによって自転車の使われ方は大きく異なります。弊社では、地域の皆さんとともに、ライフステージを考慮した拠点づくりやあそび場づくりをサポートいたします。
最近は子どもが自転車で思いっきり走れる場所が少なくなりました。最初の拠点づくりには、パンプトラックがお勧めです。公園の一角など限られたスペースでも作れるパンプトラックは、子どもたちが飽きずに走り続ける、不思議な引力があります。また施工の過程において、地域の大人も子どももパンプトラックづくりに参画でき、コミュニティが育めます。
楽器を売るための音楽教室があるように、山を活用してコースを作るならレンタルサービスや体験プログラム、ガイドツアーなどのソフト事業が必要です。マウンテンバイク愛好家の層には限りがあります。山を活用し賑わいを生み出すなら、初心者でも気軽に楽しめるような設計が大切です。弊社では、2013 年にマウンテンバイクコースの設計に始まりスクールの運営までトータルに事業化してきました。現場の経験に基づき、ハードからソフトまで一貫してサポートできます。
自転車を活用したまちづくりを行うなら、どんな人の笑顔を想像するのか、ということが大切です。自転車が好きな人が集まってまちのファンになることもまちづくりですし、あるいは、自転車に接点がなかったまちの人が自転車活用を通じて笑顔になることも可能です。2013 年の「多気町自転車のまちづくり」では、自転車に接点がなかったまちの人の笑顔を目指しました。普段は自転車に乗らない製材所の方とコラボし、国産桧のバイクラックを開発。累計 800 台以上を販売しました。自転車が趣味ではなかったまちの人に、多少の経済効果を生み出すことができました。どんなまちづくりをしたいのか、そこを起点に、地域を巻き込むさまざまな経験と自転車の知識を掛け合わせたサポートをしています。