観光振興において、自転車は最高のツールです。
その理由は、誰でも乗れるパーソナルモビリティとして、点在する観光資源をつなぐことだけではありません。これまで観光資源と見られなかったスポットにも光を当てることができます。
少し前まで「サイクルツーリズム」といえば、しまなみ海道やビワイチに代表されるようなサイクリスト向けの観光政策が中心でした。ところが最近では、一般観光客の気軽なサイクリングニーズも高まっています。
私たちはスポーツ振興ではなく、観光ツールとして自転車を活用するサイクルツーリズムを中心にサポートを行っています。
流れる景色を見たり、香りをかいだり、風を感じたり。自転車ってどうしてこんなに気持ちいいんだろう。
実は、美しい自然風景に加えて、自転車で移動することそのものに大きなリフレッシュ効果があります。弊社が過去に取り組んだ企業・大学との共同研究「自転車の心地よさ」に関する感性工学アプローチで明らかになりました。この研究成果を世の中に価値として提供するべく、弊社のサイクルツーリズム開発は誕生しました。
自然風景×自転車というリフレッシュの相乗効果に加えて、実際に自転車で地域をご案内していると、また新たな感性を揺さぶる価値も見えてきました。それは、自転車での周遊は、観光客と地域の人の間にある警戒心を解きほぐし、温かい交流体験を生み出せるということです。特に女性にはこうした交流体験が旅行の記憶に残りやすいようです。
私たちがお手伝いするプログラム開発は、単に「自転車で走るプログラム」ではなく「自転車でどんな価値を提供するか」を大切にしています。
弊社がサイクリングツアー「cazacle」を実施している事業者だからこそ、わかることがあります。
それは、地域資源を活用するうえで早くいけないことがある、ということです。
地元で「当たり前のもの」や「目に見えないもの」が本当にうまくいくのかどうか、ご年配の方々の疑問はごもっともです。
役場の意欲があるかどうかも、応援してもらう上で大切なポイントです。
連携したい事業者の皆さんとはwinwinのツアーにならなければ長続きしません。
プロフェッショナルな知識や技術があっても、それだけでは他地域をサポートをすることはできません。
私たちは、地域資源活用の「長い道のり」を携えて、地域の事業者目線を大切にしたお手伝いをしています。